
第15回 タイ、バンコク 1/5
(No. 15, Bangkok / Thailand)
2010年を日本で迎え、今年最初の旅が始まった。
早朝気温7度の成田を飛び立ち、6時間ちょっとで32度の乾季のバンコクへ。
もう20年も通っているM.Oホテルのスタッフに「マダム、お帰りなさい」と迎えられ、
荷物を彼に手渡した時から日本とは全く違う私のマダムライフが始まる。
年間何回か降り立つこの空港……一歩出た瞬間のブァッーとした南国独特の熱気と
何とも表現出来ないいつものタイの匂いに包まれる。
気持ち良いほど真っ白な手袋をしたドライバーがリムジンでホテルに送ってくれる。
車内のリフレッシュタオルとミネラルウォーターが私を潤す。
珍しく渋滞に遭わず、40分ほど町の雑踏の中を走り抜け、まるで今までの雑踏が
うそのような別世界が目の前に広がる。
美しい緑の木々に囲まれた白い館……それがM.Oホテルである。
満面な笑顔とワーイ(合掌礼)で「マダム、お帰りなさい」とあちらこちらで迎えられ、こちらも家に帰って来た
ような安堵感を覚える。
他の国にもあるし、最近は東京にもオープンしたM.Oホテルだが、もう私は、タイのワーイと笑顔とホスピタリティーが揃ってこそM.Oホテルだという意識になっている。
ロビーに入ると、疲れた心が溶けて行くような香りが迎えてくれる。
部屋の窓一杯に見渡せるチャオプラヤ川の向こう岸には、10月に泊まったホテルが
そびえ立つ。
あのホテルの2901号室の広さと180度の窓に広がるチャオプラヤ川は忘れがたいが、
どこのホテルに泊まっても、このホテルのホスピタリティーには敵わず、
こうして戻って来る。
他のホテルに泊まってもこのホテルのレストランやバーには来るので、
その私の浮気はこのホテルのスタッフにはバレている。隠そうともしないし…。
部屋には「お帰りなさい」のメッセージとチョコレートで出来た象が待っていた。
よく出来ているので、それに見惚れていると、背後から「マダム、お荷物のお片付けを
お手伝い致しましょうか?」とバトラーが聞く。
そう、こうしたホスピタリティーに20年も魅了されている。
写真左:部屋からのチャオプラヤ川
真ん中:ビルにスパイダーマン???窓を掃除していた
右 :象のチョコレート。木で出来ているような部分もお砂糖菓子
2010年を日本で迎え、今年最初の旅が始まった。
早朝気温7度の成田を飛び立ち、6時間ちょっとで32度の乾季のバンコクへ。
もう20年も通っているM.Oホテルのスタッフに「マダム、お帰りなさい」と迎えられ、
荷物を彼に手渡した時から日本とは全く違う私のマダムライフが始まる。
年間何回か降り立つこの空港……一歩出た瞬間のブァッーとした南国独特の熱気と
何とも表現出来ないいつものタイの匂いに包まれる。
気持ち良いほど真っ白な手袋をしたドライバーがリムジンでホテルに送ってくれる。
車内のリフレッシュタオルとミネラルウォーターが私を潤す。
珍しく渋滞に遭わず、40分ほど町の雑踏の中を走り抜け、まるで今までの雑踏が
うそのような別世界が目の前に広がる。
美しい緑の木々に囲まれた白い館……それがM.Oホテルである。
満面な笑顔とワーイ(合掌礼)で「マダム、お帰りなさい」とあちらこちらで迎えられ、こちらも家に帰って来た
ような安堵感を覚える。
他の国にもあるし、最近は東京にもオープンしたM.Oホテルだが、もう私は、タイのワーイと笑顔とホスピタリティーが揃ってこそM.Oホテルだという意識になっている。
ロビーに入ると、疲れた心が溶けて行くような香りが迎えてくれる。
部屋の窓一杯に見渡せるチャオプラヤ川の向こう岸には、10月に泊まったホテルが
そびえ立つ。
あのホテルの2901号室の広さと180度の窓に広がるチャオプラヤ川は忘れがたいが、
どこのホテルに泊まっても、このホテルのホスピタリティーには敵わず、
こうして戻って来る。
他のホテルに泊まってもこのホテルのレストランやバーには来るので、
その私の浮気はこのホテルのスタッフにはバレている。隠そうともしないし…。
部屋には「お帰りなさい」のメッセージとチョコレートで出来た象が待っていた。
よく出来ているので、それに見惚れていると、背後から「マダム、お荷物のお片付けを
お手伝い致しましょうか?」とバトラーが聞く。
そう、こうしたホスピタリティーに20年も魅了されている。
写真左:部屋からのチャオプラヤ川
真ん中:ビルにスパイダーマン???窓を掃除していた
右 :象のチョコレート。木で出来ているような部分もお砂糖菓子



2010/01/28
2/5
朝食にチャオプラヤ川を見渡せるテラスに行くと、またまた顔見知りのスタッフの彼が
暑い中でも趣味の良いネクタイにスーツをビシッと着ながら、体をくねくねさせて
寄ってくる。「あら〜ん、お帰りなさ〜〜い。いつお着きになったのかしらん?
何を召し上がるぅ?先ずはフルーツねぇ。マダムのお好きなビーフヌードルも
お持ちしましょうねぇ〜。あたしの指輪ステキでしょ?でも実は25ドル!内緒よ!」
(彼の英語の会話を翻訳すると、正にこんな感じだと思う)とくねくね体をさせながら
しゃべり抜き、去っていく。これもいつも通り。
ビーフヌードルは朝のメニューにはないが、ある時からここで朝食に食べるようになり、
それを「Mr.くねくね」は覚えている。
黙っていても私の大好きなセサミクラッカーを出してくれる彼女。本来は昼食に
用意される物だが、朝私がそれでコーヒーを飲むのが好きなことをもう何年も前から
彼女は知っている。前回浮気心で他のホテルに泊まって、このテラスに朝食で
訪れた時にもこのクラッカーを出してくれ、帰りには「あちらのホテルで召し上がって
下さい」とパックされたクラッカーを差し出し、「またこちらのホテルに戻って来て
下さいね」と言った。彼女のその言葉としぐさが愛しく思え、私の浮気心がチクリとした。
写真左:町中の雑踏がうそのようなホテルの中庭の静寂
真ん中:随分教えたが日本語を話さないホテルの九官鳥
右 :ホテル内のブログを書いている所。
暑い中でも趣味の良いネクタイにスーツをビシッと着ながら、体をくねくねさせて
寄ってくる。「あら〜ん、お帰りなさ〜〜い。いつお着きになったのかしらん?
何を召し上がるぅ?先ずはフルーツねぇ。マダムのお好きなビーフヌードルも
お持ちしましょうねぇ〜。あたしの指輪ステキでしょ?でも実は25ドル!内緒よ!」
(彼の英語の会話を翻訳すると、正にこんな感じだと思う)とくねくね体をさせながら
しゃべり抜き、去っていく。これもいつも通り。
ビーフヌードルは朝のメニューにはないが、ある時からここで朝食に食べるようになり、
それを「Mr.くねくね」は覚えている。
黙っていても私の大好きなセサミクラッカーを出してくれる彼女。本来は昼食に
用意される物だが、朝私がそれでコーヒーを飲むのが好きなことをもう何年も前から
彼女は知っている。前回浮気心で他のホテルに泊まって、このテラスに朝食で
訪れた時にもこのクラッカーを出してくれ、帰りには「あちらのホテルで召し上がって
下さい」とパックされたクラッカーを差し出し、「またこちらのホテルに戻って来て
下さいね」と言った。彼女のその言葉としぐさが愛しく思え、私の浮気心がチクリとした。
写真左:町中の雑踏がうそのようなホテルの中庭の静寂
真ん中:随分教えたが日本語を話さないホテルの九官鳥
右 :ホテル内のブログを書いている所。



2010/01/28
3/5
チャオプラヤ川を行き来するホテルの船のスタッフもいつもの笑顔で私を対岸の
ホテルスパに送ってくれる。私はここのスパが気に入っている。
東京のサロンやスパがどんなに素晴らしくても、このホテルの清潔感とホスピタリティ
以上に私を満足させるところはない。
今回は4時間のコースで癒された。熟練したPの手に掛かれば、どんなに凝っていた
肩も首もほぐされる。終了すると、顔も体もツルツルで光っている。
体がうそのように軽くなって「(トリートメント前は)けっこう疲れていたんだな」と
改めて気付かされる。
今回残念だったのは沢山の「お帰りなさい」で迎えられる中、休暇中のTに
会えなかったことだった。ホテルのスタッフでもう5年位の付き合いだ。
毎回彼女は私を見つけると真っ黒な美しいその瞳を輝かせて、駆け出して私に
抱きついて来る。彼女目当ての紳士達には申し訳ないが…。
「美白」という言葉に反論すべき美しいブラウンの肌である。
このホテルに働くスタッフは、町で見かけたり、同じ星の数が付いている他の
ホテルスタッフとは顔つきも動作も違う。この表現は語弊があるかもしれないが、
ここで過ごした私の友人達も同感である。女性はとにかく大人。
彼女達を見ていると、日本で見かける20代のお嬢さん達がとても幼く見えてしまう。
しっかりした大人の仕草やエレガントさを身につけていて、同性から見てもそれが美しい。
その中でもTの美しさと賢さに私の友人達も魅了されたものだ。
ある日彼女はご主人を紹介してくれた。(ここまで読んで期待をお持ちになった
男性リーダーの方には申し訳ないが、彼女は既婚者である)こんな彼女をゲットした
幸せな男性とは?と思ったが、納得。外見は長身の誰が見てもハンサム、人柄は男らしく、
本当にハートのある素敵な男性だった。花丸!!
写真左:チャオプラヤ川を行き来するホテルの船
真ん中:ホテルにある祠
右 :ホテルの中庭
ホテルスパに送ってくれる。私はここのスパが気に入っている。
東京のサロンやスパがどんなに素晴らしくても、このホテルの清潔感とホスピタリティ
以上に私を満足させるところはない。
今回は4時間のコースで癒された。熟練したPの手に掛かれば、どんなに凝っていた
肩も首もほぐされる。終了すると、顔も体もツルツルで光っている。
体がうそのように軽くなって「(トリートメント前は)けっこう疲れていたんだな」と
改めて気付かされる。
今回残念だったのは沢山の「お帰りなさい」で迎えられる中、休暇中のTに
会えなかったことだった。ホテルのスタッフでもう5年位の付き合いだ。
毎回彼女は私を見つけると真っ黒な美しいその瞳を輝かせて、駆け出して私に
抱きついて来る。彼女目当ての紳士達には申し訳ないが…。
「美白」という言葉に反論すべき美しいブラウンの肌である。
このホテルに働くスタッフは、町で見かけたり、同じ星の数が付いている他の
ホテルスタッフとは顔つきも動作も違う。この表現は語弊があるかもしれないが、
ここで過ごした私の友人達も同感である。女性はとにかく大人。
彼女達を見ていると、日本で見かける20代のお嬢さん達がとても幼く見えてしまう。
しっかりした大人の仕草やエレガントさを身につけていて、同性から見てもそれが美しい。
その中でもTの美しさと賢さに私の友人達も魅了されたものだ。
ある日彼女はご主人を紹介してくれた。(ここまで読んで期待をお持ちになった
男性リーダーの方には申し訳ないが、彼女は既婚者である)こんな彼女をゲットした
幸せな男性とは?と思ったが、納得。外見は長身の誰が見てもハンサム、人柄は男らしく、
本当にハートのある素敵な男性だった。花丸!!
写真左:チャオプラヤ川を行き来するホテルの船
真ん中:ホテルにある祠
右 :ホテルの中庭



2010/01/28
4/5
5/5
その近くのショッピングセンター内にある日本の「8番ラーメン」で辛いタイ料理に
疲れた胃をラーメンと餃子で癒す。バンコクでこのお店を初めて知りファンになった。
同じショッピングセンターでは手作りの天然石を使ったアクセサリーを見つけた。
繊細な作りなのにオリエンタルをしっかり表現している所が気に入った。
私のsomething specialのコレクションに入れよう。
チャオプラヤ川の夜風に吹かれ軽食でビールを飲んだものの、もう深夜0時だというのにお腹が空いた。
ルームサービスに電話。「ほとんどのメニューは23時で終わってしまっている
けれど、深夜メニューにはないラープ・ムー(辛いひき肉料理)は出来るかしら?」
との私の質問に帰って来るのはただの「Yes!」ではない。
「Sure Madam! I can do everything what you want! It’s my pleasure!」
…これだから、私のM.Oホテル通いはまだまだ続きそうである。
ブログもこの辺りにして、日本モードをヨーロッパモードに切り替えるためにも、
ここで十分にパワー充電しなくては。
今度は寒くて、日頃からいつも犯罪に遭わないように意識をしなければならない
ミラノでの生活が待っている。
日本のように、公共の乗り物の中で無防備に寝込んでしまえるような環境ではない。
せめて出発までの束の間、マダムとしてこのM.Oホテルのホスピタリティーを
満喫することにしよう。
2010年1月某日 タイ、バンコクM.Oホテルより
写真左:8番ラーメン。暑いバンコクで食べるしょうゆラーメンの味は
格別。
真ん中:今回の私のSomething Special コレクション
右 :読めないタイ語のお菓子にチャレンジ。左はどらえもんのメモ帳のおまけの
ついたのり味のスナック。右は中にとろとろのチョコレートが入ったスナック。
両方ともなかなか美味しかった。
疲れた胃をラーメンと餃子で癒す。バンコクでこのお店を初めて知りファンになった。
同じショッピングセンターでは手作りの天然石を使ったアクセサリーを見つけた。
繊細な作りなのにオリエンタルをしっかり表現している所が気に入った。
私のsomething specialのコレクションに入れよう。
チャオプラヤ川の夜風に吹かれ軽食でビールを飲んだものの、もう深夜0時だというのにお腹が空いた。
ルームサービスに電話。「ほとんどのメニューは23時で終わってしまっている
けれど、深夜メニューにはないラープ・ムー(辛いひき肉料理)は出来るかしら?」
との私の質問に帰って来るのはただの「Yes!」ではない。
「Sure Madam! I can do everything what you want! It’s my pleasure!」
…これだから、私のM.Oホテル通いはまだまだ続きそうである。
ブログもこの辺りにして、日本モードをヨーロッパモードに切り替えるためにも、
ここで十分にパワー充電しなくては。
今度は寒くて、日頃からいつも犯罪に遭わないように意識をしなければならない
ミラノでの生活が待っている。
日本のように、公共の乗り物の中で無防備に寝込んでしまえるような環境ではない。
せめて出発までの束の間、マダムとしてこのM.Oホテルのホスピタリティーを
満喫することにしよう。
2010年1月某日 タイ、バンコクM.Oホテルより
写真左:8番ラーメン。暑いバンコクで食べるしょうゆラーメンの味は
格別。
真ん中:今回の私のSomething Special コレクション
右 :読めないタイ語のお菓子にチャレンジ。左はどらえもんのメモ帳のおまけの
ついたのり味のスナック。右は中にとろとろのチョコレートが入ったスナック。
両方ともなかなか美味しかった。



2010/01/28